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2024年4月からの「J-SOX(内部統制報告制度)の改定」、準備できている?

J-SOX(内部統制報告制度)が、2024年4月が改定されます。

2024年4月からの「J-SOX(内部統制報告制度)の改定」、準備できている?

 

 

J-SOX(内部統制報告制度)とは?

J-SOXの主な目的は、企業の財務報告において透明性を高め、投資家や株主に対して信頼性のある情報を提供することから、2006年に始まった制度です。

そのころ、とあるベンチャーのIPO準備をしていて、会社基盤が脆弱な中で、上場審査に耐えうるJ-SOX体制を整えていった作業は、かなり大変だったのを思い出します。

J-SOXは、簡単に言えば、上場企業が公表する財務情報(決算短信や有価証券報告書など)の数値は正しいものとなるような仕組みができているかどうかということです。

その背景には、エンロンやライブドアなどが業績等が話題になっていた企業が、実は不正会計をしていたということが発覚し、そのような暴走を止められるように始まった制度とも言えます。

たとえば、売上等が発生してから、財務情報が作られるまでのプロセスを描き、そのプロセス途中に、改変されるリスクを明らかにし、要所要所でチェック項目を置いておく。そうすることで、財務情報の信頼性を確保する。そういうようなものです。

 

2024年4月に J-SOX(内部統制報告制度)の改定

そのJ-SOXが、2024年4月に改定される予定で、今回のは大幅改定と呼ばれています。

改定内容自体は1年前に公表されていて、上場企業が主に関係するものとして、

  • 「財務報告の信頼性」が「報告の信頼性へ」
  • 「リスクの評価と対応」「情報と伝達」「ITへの対応」への重要事項追加
  • 「内部統制とガバナンス及び全組織的なリスク管理」の追加

といった点があげられます。

大きな違いは「財務報告」から「報告」へと変わったことだと思います。
従来は、決算数値等の定量情報を対象にしていましたが、今後は、文章として記載されている内容も対象となります。今後、有価証券報告書等にサステナビリティ的な内容の拡充がくるので、その辺を意識した対応と言われています。

上記外にも、内部監査担当者に「熟達した専門的能力と専門職としての正当な注意」を求めるなど、しっかりとやりなさいというような旨の内容も入ってきます。

新旧比較表は、こちらにあります。

金融庁「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(抄) 新旧対照表」

 

イタチごっこのルール変更

このような制度があっても、何年かに一度は不正会計等の大事件が起きています。そういう事大事件が起こると、防止するための新たなルールや制度が施行され、ある意味で、イタチごっこです。一番大変なのは、ちゃんとルールを守っている企業で、悪さはしていないのに、管理コストや手間が増えてしまうことになります。

 

制度変更に対応するため、企業内の担当者は大変になりそうですね。

 


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