その昔といっても、2000年以降の話ですが、
ユニクロが野菜ビジネスを突然始めた時期があります。
「スーパーカーの品質の野菜をカローラ並みの価格で」
ユニクロが販売したのは、単なる野菜ではなく、「永田農法」で作られた野菜です。
「永田農法」は、オーガニック野菜というわけではなく、
与える肥料は普通のものですが、
枯れるギリギリのタイミングで与えて、野菜の生命力の引き出す、
「スパルタ農法」と呼ばれているようです。
永田農法とは、
永田照喜治が創始した農法である。必要最小限の水と肥料で作物を育てることが特色であり、「断食農法」、「スパルタ農法」、「緑健農法」、「ルーツ農法」など様々な呼び名がある。
wikipedia
トマトは「永田農法」の代表的な野菜で、トマトの原産地である、アンデスの高山のような、雨が少なく、土でなく石混じりの生育環境で育てると、トマト本来の味になるとか。
当時、私はらでぃっしゅぼーやの有機宅配野菜を利用したりして、こだわり野菜に興味がある時期だったので、ユニクロが始めた野菜サービスも早速利用して、トマトを買った思い出があります。
たしかに、ユニクロで買ったトマト、普通のよりも味が違ったような気がします。
(もっとも、そういう前情報を得た上で食したので、バイアスがかかっている可能性もあると思います。。。)
初年度売上目標は16億円 2~3年目で単年度黒字化を目指す
突然始まったユニクロの野菜ビジネス。
インターネット上には、当時の報道が残っています。
ユニクロで成功したSPAモデルをアパレル以外の分野にも応用できると思い、この野菜ビジネスを始めたと言われています。
しかし、ユニクロの野菜事業は2002年に始まり、1年少しで事業撤退したそうです。
ユニクロを展開するファーストリテイリングは、2002年に永田の生産指導のもとで農業に参入したが、黒字化の見通しが立たず販売開始からわずか1年半で撤退を表明している。原因は野菜の販売価格が高かったことと、売れ残りが多かったことだと指摘されている。
たしかに、衣服と違い、野菜は生物で、消費期限や保存の管理が手間がかかりそうですし、利益率も本業の衣服と比べたら低かったのだと思います。
ユニクロの野菜ビジネスはどうなった?
1年少しで事業撤退したとは言え、普通の八百屋さんよりは規模が大きく、約30億円の損失を出したとか。
しかし、この失敗をした野菜ビジネスの担当者は、その後ユニクロ関連のGUでの事業拡大に貢献をされたそうで、野菜ビジネスで失敗した経験が役立だったとか。
ユニクロの柳井社長自身、「失敗の連続だ」と言われ、「1勝九敗」という本まで出しいていますし、失敗をすることで、次の成長の源になるかもしれませんね。