45歳で起業すると成功するらしい。
先日のクーリエ・ジャポンのWeb記事を見ていたら、面白い内容に出くわしました。
こんな内容です。
“2007~14年に会社を設立した米国の創業者270万人を特定し、彼らの年齢を調べた。創業時の平均年齢は41.9歳だった。最も急成長する企業に限れば、45歳だった。50歳の創業者は30歳の創業者に比べて大成功を収める確率がほぼ2倍高く、成功の確率が最も低いのは20代前半の創業者” https://t.co/U6MixVLXOh
— 新任取締役の経営手帳 (@BizFind3) 2024年4月22日
何度か失敗をしている起業家の方が、次に成功する確立が高いというのよく言われています。それは、なんとなく理解できます。アメリカでの投資でも、そういう起業家の方が、次が成長する期待値が高いという話もあります。継続的な挑戦を通じて経験を積み重ね、失敗から学習し成長することで、次のチャレンジで成功への道を見つけやすくなるからでしょう。
さらに、「シリアルアントレプレナー(連続起業家)」という概念もあります。これは、複数の企業を創業し、成功させたり失敗したりすることで知られる起業家たちを指します。Paypal・テスラ・スペースX・X(ツイッター)といった会社を創業・買収したイーロン・マスクは、そのいい事例です。
上の記事では、そういうのではなく、「年齢」という視点での起業が成功するかどうかという内容が紹介されているのですが、「創業時の平均年齢は41.9歳」という結果は思っていたよりも年齢が高く、意外でした。
たしかに、社会での経験の少ない20代よりも、経験値の高い30代の方が、世の中の仕組みを知っている分、うまく立ち回りやすいという点はあると思います。しかし、これは単純に年齢というよりも、いろいろな経験等何を学んだかという点が大きいと思います。
ケンタッキーフライドチキンを創業したカーネル・サンダースは70代での創業というのは、有名なエピソードです。しかし、実際は、そうではないようです。
「カーネル・サンダース」ことハーランド・デイヴィッド・サンダーズは、青年期にかけて様々な職業を渡り歩き、鉄道の機関車修理工、ボイラー係、機関助手、保線区員、保険外交員、フェリーボート、タイヤのセールスなど40種に上る職を転々とした。30代後半にはケンタッキー州ニコラスビルでガソリンスタンドを経営するようになるが、大恐慌のあおりを受けて倒産するなど、多くの波瀾を経験した。
その後、40代でガソリンスタンドの経営を始め、そしたガソリンスタンドに併設した「サンダース・カフェ」で、フライドチキンを売り始めました。その後、フライドチキンの作り方を教える、いわゆるフランチャイズビジネスを始め、70代のときに、その権利を売却した、という流れです。70代で創業ではありませんが、40代での起業です。また、いろいろな失敗を重ねた上での創業というのがわかります。
野球のバッター席に立ち、打ち続ければ、そのうちヒットあるいはホームランが打てる可能性が高まる、ということなのかもしれません。20代だと、まだまだ打数が低いから、結果的に「成功の確率が最も低い」という結果になってしまうのは、しょうがないかもしれない。