新任取締役の経営手帳

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松下電器産業の「伝説の熱海会談」

オフサイトミーティングで、会社変革をおこなってみる?

 

 

松下電器産業(現パナソニック)を創業した、日本を代表する企業家・松下幸之助さんが、1964年に催した「熱海会談」という有名な会議があります。

この「熱海会談」には、松下電器産業の役員と事業部長、営業所長のほかに、全国の販売会社・代理店の社長や代表者など、約200名もの人が集まったそうです。「一人残らずお集っていただきたい」という松下幸之助さんの意向のもと、当初欠席予定だった人も集まったもらっと言うことです。

 

なぜ「熱海会談」が開かれたのか?

「熱海会談」が開かれた1964年は、最初の東京オリンピックが開催された年。日本全体で、都市インフラ等の整備が進められ、大きな経済成長が期待されていた頃です。

ところが、松下電器産業での業績は、それほど伸びていない。むしろ悪化。

後に気づいたことですが、過熱投資や過当競争で日本全体でモノを作りすぎていたようです。その後、日本は不況に陥ります。

[ オリンピック不況・証券不況 ]

 

東京オリンピックの終焉とともに、日本経済は低迷し始める。

その影響は証券市場にも現れた。成長を前提としていた経営は行き詰まり、1964年(昭和39年)には山一證券が赤字となる。

同年には、サンウェーブ工業や日本特殊鋼が倒産。翌年には山陽特殊製鋼が負債総額当時最悪の500億円で倒産した。そして、証券各社の決算も軒並み赤字となった。

 

そんな不況が来る、何ヶ月も前に危機感を抱いた松下幸之助さんが開いたのが「熱海会談」。

 

「熱海会談」での内容

通常の会議では、終わりの時間を定めますが、この「熱海会談」は一切決めずに行われ、結果的に3日間も開催したようです。

そして、その「熱海会談」で何が話し合われたのか。

まず、全国の販売会社・代理店での経営状況を聞くと、大半の会社で赤字の業績だったということが判明しました。そして、松下電器産業に対する不満やクレームが多数でてきて、2日目の午前中まで続いたそうです。

そのような不満に対して、松下幸之助さんは松下電器産業の非を認め、対策をしていくことを説明。その主なメッセージや考え方は、以下のようなものでした。

  1. 顧客第一の姿勢
    松下は常に顧客のニーズを第一に考える姿勢を重視しました。製品開発やサービス提供は、顧客の満足度を最優先にするべきだと説いていました。

  2. 品質と信頼性
    彼は製品の品質を重要視し、信頼性のある製品を提供することを目指しました。品質が高ければ顧客からの信頼も高まり、長期的な成功に繋がると考えました。

  3. 創意工夫と挑戦
    松下は常に新しいアイディアや技術への挑戦を奨励しました。従業員に対して創造性を発揮する機会を提供し、新しい価値を生み出すことを重要視しました。

  4. 共存共栄の精神
    松下は経営者としてだけでなく、社会貢献も重要視しました。企業の成功は社会全体の発展と共存共栄に繋がると考え、社会的責任を果たすことを強調しました。

この「熱海会談」の最後には、参加者である全国の販売会社・代理店の社長や代表者らは不満が消え、団結することになったそうです。中には涙する者もいたようです。

この「熱海会談」によって、会社改革が進み、その後の松下電器産業の成長へと導く結果となりました。日本の経済界における重要な出来事の一つとされています。

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伝説となるような会議を開催してみる?

オフサイトミーティングのような形で、普段の会社などの働く場所とは違ったところで、ミーティングを持つことは、いろいろな変化が起こり得ます。

また、ここ3年ほどは、Zoom等のWeb形式での会議が主流となっていましたが、リアルで介することも重要です。実際に集まって会議を行うことには、オンライン会議とは異なる効果もあります。

私が重要だと思う点は、こんな点です。

  1. クリエイティブな環境の提供
    会議が行われる場所や雰囲気は、創造性を刺激する要素となることがあります。新しい環境やアプローチは、参加者に新たなアイディアを思いつかせ、新しい視点を提供する可能性があります。

  2. 集中とリフレッシュ
    会議のために参加者が一堂に集まることは、日常の雑念から離れ、集中して取り組む機会を提供します。また、リラックスした環境で過ごすことは、創造性を高めたりストレスを軽減したりする助けとなることがあります。

  3. 非公式な交流とネットワーキング
    会議の合間や懇親会などで行われる非公式な交流やネットワーキングは、新しい人脈を築いたり、異なる視点を得たりする機会となります。こうした交流は、ビジネスの発展やアイディアの拡散に寄与します。

 

 

現代の「熱海会談」は どこで開く?

この「熱海会談」となれるような会議場所を、AIに聞いたところ、こんな場所を候補としてあげてきました。

  1. リゾート地
    熱海同様、美しい自然環境やリラックスできる雰囲気を持つリゾート地が会議の場所として選ばれることがあります。例えば、沖縄や京都、箱根などが候補として挙げられます。

  2. 山岳地帯
    山岳地帯の静寂な環境は、集中的な議論や戦略立案に適している場合があります。アルプス地域や北海道の自然環境が参考になるかもしれません。

  3. 歴史的な場所
    歴史的な背景を持つ場所や建物は、創造性を高める一助となる可能性があります。古都や歴史的建造物を活用することで、独特の雰囲気を作り出すことができます。

  4. ウェルネス施設
    健康やウェルネスに焦点を当てた施設は、参加者のリフレッシュやアイディアの創出を支援するかもしれません。スパリゾートやヨガリトリートなどが考えられます。

  5. 文化交流拠点
    異なる文化が交わる場所や、国際的な都市が新たな視点を提供する可能性があります。例えば、国際都市や交流の盛んな場所での会議も検討されるでしょう。

  6. 自然環境豊かな場所
    自然に囲まれた静かな場所は、クリエイティブなアイディアの創出やチームの結束を助けるかもしれません。森林や湖畔などが候補となるかもしれません。

 

普通の会社でも、この、松下電器産業の「熱海会談」のような会議を開くことで、会社変革を起こしえるかもしれませんね。

 

 


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