日本銀行の株主になってみませんか?
- 日本銀行はどの市場にいく?
- 日本銀行の半分は日本国政府が保有
- 日本銀行の流通株式の状況は?
- 日銀の出資証券ではプライム市場は無理?
- 日本銀行が上場している理由は?
- 資産700兆円の会社が時価総額260億円!
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、
日本の中央銀行である「日本銀行」は、
株式(正確には「出資証券」)を取引所に上場しています。
2021年8月23日現在ですと、市場は「東証JASDAQ(スタンダード) 」で、
株価は26,000円、時価総額は26,000百万円でした。
1単位100口ですでの、260万円で、日本銀行の株主(出資主)になれます。
日本銀行はどの市場にいく?
今、進行中の東京証券取引所の市場再編で、
日本銀行の出資証券も、その市場再編の対象になっているハズです。
ここで、東京証券取引所の新市場の上場要件の一部を見てみると、
- 【プライム市場】
流動時価総額:100億円
流通株式比率:35%以上 - 【スタンダード市場】
流動時価総額:10億円
流通株式比率:35%以上 - 【グロース市場】
流動時価総額:5億円
流通株式比率:25%以上
日本銀行の半分は日本国政府が保有
日本銀行の出資証券の出資者構成一覧を見ると、
- 政府 55.0%
- 個人 40.4%
- 金融機関 2.0%
- 公共団体等 0.2%
- その他法人 2.4%
という状態です。
政府と金融機関の保有分を除くと、
「43%」が市場に流動している株式と想定されます。
日本銀行の流通株式の状況は?
さきほどの日本銀行の出資証券の出資者構成一覧から
- 日本銀行の流通株式比率:43%
- 日本銀行の流動時価総額:26,000百万円×43%=111億円
という結果となります。
株式の流動性という点では、
【プライム市場】を満たしていることになります。
他にも市場ごとに業績基準等がありますが、
2021年3月末時点での日本銀行の経常利益は1兆9,764億円!もあるので、余裕でクリアしていることでしょう。
日銀の出資証券ではプライム市場は無理?
ところで、
東証の定める基準の中に、こんな記述を見つけました。
投資家との建設的な対話の促進の観点から、いわゆる安定株主が株主総会における特別決議可決のために必要な水準(3分の2)を占めることのない公開性を求める
法律上、日銀の出資証券には、議決権がないので、
これに引っかかってしまうのではないでしょうか?
そうすると、どの市場にも行けないような。。。
日本銀行が上場している理由は?
というよりも、
そもそも日本銀行が上場している意味って、何かあるのでしょうか?
今の「東証JASDAQ(スタンダード) 」に上場しているのは、
以前の店頭登録からの流れで、特例で、上場を続けているだけのようにも見えます。
今回の東証・市場再編で、また特例がでるのか、
あるいは日本銀行は上場廃止になるのか。
資産700兆円の会社が時価総額260億円!
それにしても、総資産が約700兆円、経常利益が約2兆円の会社が、わずか260億円の時価総額って、すごい。。。
ものすごい割安株で、規制がなければ、乗っ取りターゲットになってしまう。
ちなみに、利益がたくさんでても、
配当は最大で総額500万円(1口につき5円)と法律で決まっていて、配当利回りは0.02%(5円÷26,000円=0.00019230...)と低いです。
そして、残った利益は、国に納められます。