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新型コロナウイルス肺炎の影響で、IPOデビューした社長の資産が危ない?

新型コロナウイルス肺炎の影響で、IPOデビューした社長の資産が危ない?

 

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なかなか終息しない新型コロナウイルス肺炎

新型コロナウイルス肺炎、経済への影響が大きく出始めています。

とくに株式などの金融マーケットへの影響が大きく、

2020/02/29:米株価、過去最大の下落 新型コロナ、個人消費への影響焦点 ...

2020/03/02:NYダウ終値1293ドル高、過去最大の上げ幅…金融刺激策へ期待

2020/03/05:NYダウ再び急落、一時1100ドル安 新型コロナ警戒

2020/03/06:NY株急落、969ドル安 米長期金利は過去最低

2020/03/09:ダウ工業株平均が2000ドルを超す史上最大の急落

2020/03/12:NYダウ急落、一時2200ドル超安 売買一時停止

などのような感じで、連日のようにメディア等で報じられています。

移動制限・イベント自粛や各国の入国規制などが行われ、実体経済への影響もどんどんと出始めていっています。

 

 

束の間のIPO活況期間 

ここ2-3年ほど、日本の株式市場は安定していたので、IPOの企業数もだいぶ戻してきていました。

しかし、今回の金融マーケットへの影響で、IPOはしばらく下火となることでしょう。

こういう状況で気になるのが、今後のIPOよりも、ここ最近IPOデビューされた社長さん達です。

 

 

自社株を担保に借り入れをする経営者

IPOされた企業の経営者の中には、自分が保有する自社株式を担保に、金融機関からお金を借りていたりします。(なお、すべての経営者がそうであるわけではありません。)

ベンチャー系の企業ですと、IPOしたからといって、自社からの役員報酬が10倍になるわけではなく、一方で、上場企業社長としてのステータスを保つためには、それなりの費用がかかることになります。

そのために、金融機関からお金を借りるわけですが、自社の株式以外には、さほど資産をもっていない社長の場合、担保として自社の株式を金融機関に差し出すことになります。。

 

 

半端ないソフトバンクグループ・孫正義会長の担保提供

IPOしたばかりの経営者ではありませんが、たとえば、有名なソフトバンクグループの孫正義会長のを例にすると、こんな感じです。

当該株券等に関する担保契約等重要な契約

所有株式数231,214,632株のうち、以下の(1)から(16)に担保提供しています。

  • (1)7,250,000株をみずほ銀行大手町営業部
  • (2)3,000,000株を新生銀行
  • (3)6,700,000株を大和証券㈱
  • (4)2,000,000株をSMBC信託銀行
  • (5)5,000,000株をUnion Bancaire Privee, UBP SA
  • (6)16,000,000株をクレディ・スイス銀行東京支店
  • (7)4,000,000株をUBS銀行東京支店
  • (8)4,000,000株をLGT Bank in Liechtenstein Ltd.
  • (9)4,000,000株をBank J.safra Sarasin Ltd
  • (10)13,000,000株をBank Julius Bear & Co.Ltd.
  • (11)1,500,000株を東京スター銀行
  • (12)3,000,000株をCA Indosuez(Switzerland)SA
  • (13)2,900,000株をドイツ銀行東京支店
  • (14)2,000,000株をBank Lombard Ordier & Co Ltd
  • (15)3,500,000株をPicte & Cie(Europe)S.A.
  • (16)7,600,000株をみずほ銀行及びみずほ信託銀行

EDINETで「大量保有報告書」の中を見れば、担保になっているかどうかを調べることができます。

それにしても、すごい量の株式が担保になっていますね。

 

 

株価暴落の原因?:担保不足で株式処分されてしまう

このような金融機関からの借り入れは、株価が堅調で、きちんとした返済等の履行が行われるならば、特段は問題ないです。

しかし、今回のような新型コロナウイルスによる金融マーケットの急落が起き、株価が下がれば、その担保に差し出している株式の評価額が下がりますので、不足している担保を要求されるということが起きます。いわゆる担保不足。

資金力がある人ならば、足りない分の担保を追加で差し出せばよいのでのすが、それができない場合、担保となっている株式が差し押さえられ、売却して現金化されてしまいます。ただでさえ、相場の下落で、株価が下がっている状況での大量の売却は、株価のさらなる急降下につながります。

日経平均やTOPIXなどの相場全体は上がっている中で、株価が暴落している企業がポツンとある場合、そういう状況が起こっているのかもしれません。

 



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