今回は「目標13 気候変動に具体的な対策を」について見てみます。
SDGsには17の目標が定められています。
その一つである「目標13 気候変動に具体的な対策を」について見てみます。
SDGs 目標 13 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
国連の文章によれば、
2018年4月現在、175カ国がパリ協定を批准し、168カ国は国連気候変動枠組条約事務局に初回の自国が決定する貢献を伝えています。
2018年4月現在、開発途上10カ国は、気候変動対策のための第1次国内適応計画を完成、提出しています。
先進締約国は引き続き、緩和対策のために2020年までに年間1,000億ドルを共同で動員するという目標の達成に向けて前進しています。
1880年から2012年にかけ、地球の平均気温は摂氏0.85度上昇しました。大局的に見ると、平均気温が1度上昇するごとに、穀物の収量は約5%ずつ低下します。1981年から2002年にかけ、トウモロコシや小麦その他の主要作物の収量は全世界で毎年4,000万トンと、大幅な減少を示しています。
海水温が上昇し、雪氷の量が減少した結果、海面が上昇しています。1901から2010年にかけて、温暖化で海洋が広がり、氷が融けることで、世界の平均海水面は19センチメートル上昇しました。北極の海氷面積は1979年以来、どの10年間を取っても縮小を続けており、各10年間の縮小幅の平均は107万平方キロメートルに及んでいます。
現状における温室効果ガスの濃度と排出の継続を勘案した場合、1850年から1900年の期間を基準とする地球の平均気温上昇は、一つを除くすべてのシナリオで、今世紀末までに摂氏1.5度を上回ると見られています。世界中で海洋の海水温の上昇と氷の融解が続きます。平均海面上昇は2065年までに24~30センチメートル、2100年までに40~63センチメートルに達すると予測されます。排出量の増大が止まったとしても、気候変動のほとんどの影響は、数世紀にわたり持続することになります。
全世界の二酸化炭素(CO2)排出量は1990年以来、50%近く増大しています。
2000年から2010年にかけての排出量は、直前の30年のどの10年間よりも大幅に増えています。
幅広い技術的措置を講じ、行動を変えれば、地球の平均気温上昇を産業革命以前との比較で摂氏2度に抑えることはまだ可能です。
大幅な制度的、技術的変革が起きれば、地球温暖化がこの水準を超えない可能性は50%以上に高まります。
上記のような状況に対して、「気候変動は国境に関係のないグローバルな課題」として、取り組みが求められています。
各企業における「目標13 気候変動に具体的な対策を」の取り組み事例
大日本住友製薬株式会社
- 医薬品のライフサイクルを通じた環境負荷低減
- CO2削減の取り組み
- 環境保全システムの整備(グリーン製品開発、グリーン設備設計)
- 気候変動や水リスクを考慮した製品開発
- グループ会社やサプライチェーンとの連携(Scope3, SBT)
- 太陽光発電システムの導入(大阪府:総合研究所、大阪研究所)
- ハイブリッドカーの営業車両への導入(日本)
- 「COOL CHOICE」の推進(日本)
- 日本経済団体連合会自然保護基金への協力(日本)
グローリー株式会社
- エネルギー消費量従業者原単位年1%削減(2010年度基準)
- 新規開発製品の省エネ(従来機比)15%以上削減
株式会社オリエンタルランド
- 地球温暖化への対策
・CO2削減 ・エネルギー使用の効率化- 廃棄物削減
・ごみ発生抑制 ・リサイクルへの取り組み- 水資源の浄化処理とリサイクル
- 化学物質の適正管理
- 生物多様性への配慮食品廃棄物の削減
株式会社正興電機製作所
- 現在、世界の様々な地域が気候変動の大きな影響を受けています。国内においても、ゲリラ豪雨や集中豪雨などによる浸水被害が度々発生しています。正興グループでは国内で「排水機場(ポンプ場)」の電気設備を多数納入しており、非常時にこれらの設備が確実に運転できるよう、定期保守メンテナンスも実施しています。家屋や田畑を浸水による被害から守ることで、自然災害に対するレジリエンスおよび適応力の強化に貢献しています。
サノヤスホールディングス株式会社
- 船舶からのCO2排出量削減
- ISO 14001 : 2015に基づく環境マネジメントシステムの運用
調べてみて:企業の取り組みを表しやすい
この「目標13 気候変動に具体的な対策を」は、気候変動に関する目標です。
「事業における環境負荷の低減」「環境配慮型商品を社会に提供」など、日本の企業が取り組みとして表しやすい目標だと感じました。
気候変動の問題を引き起こしている元凶として常に企業や政治家を責め立てますが、本当は政治家ではなく有権者を責めるべきでしょう。
by ヨルゲン・ランダース