暇ならば、PCの前ではなく、現場に出よ。
- 経営は飛行機の操縦に似ている
- 誰か仕事をください
- 信用力ゼロのベンチャーはアポイント取り難し
- 桜は600度日の蓄積で開花する
- ビジネスの孵化も汗の蓄積が必要
- Googleの下積み時代
- 現場に出たり、お客さんに会ったりしてヒントを得る
経営は飛行機の操縦に似ている
経営は、飛行機の操縦に似ていると思います。
滑走して離陸するときは、機体の重量や速度、周囲の障害物などに、非常に気を使いながら、機体を操作しています。
しかし、安定高度に達し自動操縦になると、機体に異常がないかの計器チェックや、進路上に不安定な気圧がないかの確認など、将来を予測した対応というのが主な業務となります。(実際には、もっと細かな動作がありますが。)
ビジネスが軌道に乗っていて、キャッシュの入と出がきちんとコントロールできている会社の場合、社長の役目は、「今」よりも「次」のことを考えることが仕事となります。今売れている商品の飽きがきたら次に何を出すか、どの地域に出店するか、など、会社の軌道がちゃんと継続させるようにするわけです。
そういう状態になる前、ビジネスが軌道に乗る前は、社長は何をすべきでしょうか。
たとえば、ベンチャー。
誰か仕事をください
あるとき、とあるベンチャーの創業社長さんを見ていると、「これでいいの?」と思う場面に出くわしました。
文章に表すと、こんな感じです。
今日も暇です。
Facebookやネット見ていたら、今日も一日終わってしまいました。
仕事も無いです。
ということは入金もありません。今月も無給です。
誰か仕事をください。
会社員などの勤め人の場合は、仕事が与えられるもので、何かしらの指示を待ち、それをこなせば、給料がもらえます。
しかし、創業会社の場合、社長が自分で仕事を作らなければ、やることはありませんし、社長自身の給料だけでなく、スタッフがいれば、そのスタッフに支払う給料もありません。
会社への売上/入金がない場合、設立時に拠出した資本金から取り崩していき、会社がいつまで続くのかは、持久戦のような感じとなります。
信用力ゼロのベンチャーはアポイント取り難し
会社への売上/入金を作るためには、まずは、顧客開拓を行う必要があるわけですが、電話などで商談のアポイントとろうとしても、相手方はまず会ってくれません。
一般的なベンチャーの場合、社名を聞いてもよくわからない、信用力ゼロの状態から始まることがほとんどで、当然そうなります。
また、これというキラー商材がないのが普通で、誰もが飛びつく商材を持っているのならば別ですが、そういう商材というのは、なかなかないわけで、誰もが、そういう商材となるように日々努力を積み上げるわけです。
なんとか商談となるように、知っている人から紹介してもらったり、イベントや交流会に行き、名刺交換したりしていきます。
いろいろと動き回っているうちに、徐々に人に会えるようになり、商品を買っていただける顧客に近づいてきます。まさに「人脈」という言葉がぴったりだと実感する場面です。
そういうモガキが、攻め方や、こういう商材が必要なのではというのが分かり始め、それが業務となり、会社の事業になってくるものです。
桜は600度日の蓄積で開花する
毎年、春に咲く桜。3月ぐらいから開花宣言が、日本各地で出始めます。
桜の開花には、
2月1日以降の毎日の最高気温を足し上げ、累計値が600度を超えた日に桜が開花する
という「600度の法則」があるそうです。予報専門家は、これを目安に、実際の開花を確認するそうです。
桜を始め、花の開花には、このような日照時間や温度などが極値を超えないと、発動しないような仕組みがあるのではないかと思います。
ビジネスの孵化も汗の蓄積が必要
それと同様、ビジネスというのも、何かしらの極値を超えないと成長できないと思います。
つぶやきの社長は、そういうことはせず、何か神風を待っているような感じで、日がな1日を過ごしていたわけですが、当然仕事もなく、お金もない。
本来費やすべき時間を違うことに使っていた。その後、ビジネスが軌道に乗ったという話は聞きません。そもそも、起業したものの、そのビジネスニーズがあったのかどうか。。。
Googleの下積み時代
今では、すっかり超優良企業のGoogleも、創業してしばらくはお金を稼ぐ手段がなく苦労していた時代もありました。
当時は、Googleが作った検索エンジン機能を、大手Web運営会社に売りもうと、法人営業に強いセールス担当者を採用したりしたのですが、これがあまりうまくいきませんでした。
あるとき、検索単語を広告として売ればいいのではないかという商売を思いつき、「Adwords」という、今のGoogleの大きな収益源の原型ができたわけです。
その後は、ご存知のような展開で、得られた収益をもとに、サービスのさらなる開発、有望されるベンチャーの買収など、大きく羽ばたいているわけです。
現場に出たり、お客さんに会ったりしてヒントを得る
成長が続く会社というのは、社長自ら、生産現場に出たり、お客さんと会ったりして、改善や要望ニーズがないかというのをよく見ています。
創業間もない会社だけでなく、社歴のある会社でも、こうしたモガキが、次の事業のヒントがあったりします。事業が忙しくなると、おろそかになってしまうがちですが、そうしたヒントを見つけ歩くことが重要だと思います。
Googleは、常に変わっていき、新しいモデルに適応していく会社だ。
by エリック・シュミット