創業時期のメンバーは、仲良しグループよりも、仲が悪い方がいいかもしれません。
最近、こんな場面に遭遇しました。
いつも悪口を言い合っているスタッフ
会社名などの具体的な内容は、ここでは差し控えますが、
Webコンテンツ系の会社さんでの話。
創業して2年ほどの会社さんで、最近仕事の依頼が増えてきたらしく、社員をどんどん採用しています。「人生で初めて名刺をもちました」というビジネス経験が浅い人もなどもいます。
外部から見ていると、会社の中は、2つのグループに分かれていて、2人の創業者がリーダーとなり、各自のグループをもつ感じになっていて、案件はグループ単位で対応しているようです。
ところが、このグループ同士が仲が悪く、相手グループのメンバーの悪口などを、相手グループがいないときに言い合っています。そもそも、この2人のリーダー同士、あまり仲が良くないようです。
総勢10人ぐらいの会社なのに、こんな状態でよいのでしょうか?
最初、大丈夫なのか?と思っていました。
しかし、最近あることに気づきました。あえて、仲を悪くしているのではないか?と。
仲が悪かったビートルズのジョンとポール
あのビートルズのメンバーであるジョン・レノンとポール・マッカートニーは、ビートルズの活動後期あまり仲が良くなかったそうです。
ビートルズが解散したのも、その仲違いと言われています。
そういえば、国民的アイドルSMAPも、メンバー同士では仲が悪かったという話があります。
これらのグループを見て、思うのは、
仲は悪いけど、仕事なので一緒に活動をし、お互いをライバル視することで、自然と競い合っていたのかもしれません。
おそらくメンバーが仲良しグループだったら、緊張感が生まれず、結果的に優れた作品が生まれず、違った展開になっていたかもしれません。
適度な競争関係が能力をブラッシュアップさせる
そういう事例を思い出すと、前述のWebコンテンツ会社は、あえて、そういう競争関係にしているのかもしれない、と思うようになりました。
メンバーが、仲良し同士よりは、ある程度の競争関係にある方が、メンバー同士あるいはグループの能力を高め合うことになるのかもしれません。
たとえば、「カップラーメン」で有名な日清食品は、他社商品だけでなく、自社ブランド間でも競い合わせていると聞きます。日清食品には、ロングランの商品ブランドがいくつかあるのは、そういう理由かもしれません。
そういう視点で見ると、Webコンテンツ会社さんは、この社内の中の悪さは、意図的かもしれません。そうだとすると、自然な感じで仲が悪くなっていて、かなり巧妙なテクニックだと思います。
あるいは、本当に仲が悪いだけかもしれません。
どちらでもいいのですが、ちょっとうるさいので、私の前では静かにしてほしいと思います。
スタートアップの創業期は、社長が社内でサービスとメンバーに向き合っていた方が成功する
by 木下慶彦