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創業ベンチャーが採用してはいけない求職者の条件

採用の難しさについて。

 

創業ベンチャーが採用してはいけない求職者の条件

 

 

創業ベンチャーにしても社歴のある企業にしても、社員の採用は、なかなか難しいものです。とくに「採用試験」。

 

 

採用試験の難しさ

書類と何回かの面談で、その人のことを理解して、入社してもらうかどうかを決めるわけですが、これがなかなか難しいものです。

「この人はバリバリやってくれるだろう」と思って採用してみたら、それほどパフォーマンスがなかったり。そのまた逆もあったり。

また、通常の採用ですと、「こういう仕事を任せたいから、こういう能力がある人がほしい」という求人のスペックを定義します。

創業間もないベンチャーの採用ですと、まだまだ人数もそれほど多くは増やせないので、あれもこれも任せたいと、万能タイプを求めてしまいます。しかし、そういうスーパーマンが応募されることは、かなり稀です。

求人スペックに対して、100%の条件を満たす人を探していくよりも、能力やスキルが多少不足していても、妥協して採用するということが多々あります。

 

 

不思議なオーラの求職者 

その昔、創業して1年ぐらい経ったころ、会社のWebに採用情報を掲載しているからか、採用の応募がかなり頻繁にありました。

今はどうかわかりませんが、当時は中途採用の求人状況が低く、創業間もないベンチャーで、給与額が低いにもかかわらず、応募されてくるような感じでした。

 いろいろな求職者のレジュメが届く中で、

  • 入社1社目:会社の社長が失踪で、会社解散
  • 入社2社目:入社してスグに倒産
  • 入社3社目:業績不振でリストラされて解雇

というような経歴の人がいます。入社した会社が、次々と潰れていくのです。

一人というわけでもなく、20人に1人ぐらいの確率で、そういう人のレジュメを目にしました。

「一体どういう人なのだろう」と興味があり、そのうちの何人かの応募者と面接をしたことがあります。

実際にお会いすると、負のオーラが出ているような、まるで疫病神のような感じがしました。なんでしょう、覇気がないというか。

この人が入社したら、会社の経営が傾いてしまうだろうということが予想できたので、もちろん入社いただくことはありませんでした。

 

 

採用試験に性格検査を行う 

昔、とある会社(ベンチャー)に在籍していたとき、中途採用の求職者には、ある性格検査を受けてもらっていました。

その性格検査を受けると、その人を4つぐらいのタイプに分類されるのですが、採用するのはそのうちの一つのタイプ。それ以外の場合は、たとえ、能力や職歴等が素晴らしくとも「不採用」というのが、経営者の採用ポリシーでした。

 

 

リーダー資質がわかる「YG性格検査」

その性格検査は、「YG性格検査」というもので、

YG性格検査ではリーダーに必要な5要素

情緒が安定した人
目標の設定ができる人
主体性を発揮できる人
実行力のある人
協調性のある人
を備えた人がわかります。

といった点が特徴と言われています。

 

「YG性格検査」で分類される4つのタイプ

具体的には、120の質問項目に「はい」「いいえ」と答えていくと、以下の5つのグループに分類されます。

アルファベットのA〜Eの順番にグループ名があります。

質問に答えていくだけですが、よく見せようと実際とは違う回答をしても、ある程度はそういうバイアスも考慮された結果になるのとか。

 

YG性格検査のAタイプ

特に目立った特徴のない平均タイプ。
性格はバランスがとれている。

「Average」タイプと勝手に呼んでいました。

平均的なので、大きな問題はなく、大企業ならば、採用されるでしょう。

しかし、当時の会社では不採用でした。

 

YG性格検査のBタイプ

積極的で活発に取り組み、リーダーシップもある。不都合が生じると情緒と社会適応性が表面化しやすい。力を発揮しようとする。

「Burst」タイプ。

つまり、何か壁にぶつかると紛糾してしまうタイプで、ちょっと問題児。

これも、当時の会社では不採用でした。

 

YG性格検査のCタイプ

穏やかで順応性・正確性・客観性があり、堅実なタイプ。行動は控えめで受動的。

「Clever」タイプ。

静かに卒なくこなすタイプで、大きな問題はなく、大企業ならば、採用されるでしょう。

しかし、当時の会社では、大人しすぎるのはダメということで、不採用でした。

 

YG性格検査のDタイプ

行動的でリーダーシップがある。社会適応性があり、特に営業職・管理職に適応する人が多い。

「Director」タイプ。

映画制作などのディレクターのような感じで、いろいろな物事を発生するプロジェクトをいろいろなスタッフを使いながら推進していけるタイプ。

当時の会社では、このタイプを採用していました。

 

YG性格検査のEタイプ

不都合が生じると殻に閉じこもる傾向がある。芸術や技術的な異才を発揮する人が多い。

「Emotional」タイプ。

感情的になってしまうタイプです。

このタイプは、当時の会社では不採用でした。クリエイティブなど、まったく違う職業や分野ならば、活かせるのではないかと思っていました。

 

 

理想的な「ディレクター」タイプ

その会社で採用していたのは、上の「Dタイプ」の求職者。

その会社の経営者が言うには、この「Dタイプ」は、物事をうまく進めることができる素質があり、逆に、BタイプやEタイプなど、それ以外のタイプは、会社に入社しても役に立たない、ということでした。

なお、その会社は、外部機関などとの協力を得ながら、事業を進めて行くということが多かったので、この「Dタイプ」が相応しかったのだと思いますが、一般的な会社で、社内全員がこのタイプにしてしまうと、ちょっと尖った雰囲気の組織になってしまうので、多少異なるタイプの方を入れておいた方が良いと思います。

 

 

ネガティブな人は排除

物事に前向きではなく、何か理由などをつけるような、ネガティブマインドの人というのも、組織が小さいうちは入れない方がよいと思います。

この人は、慎重派というよりも、物事にブレーキをかけたがります。勢いつけて、ビジネスを進めたいベンチャーにとっては、ちょっとやっかいな存在です。

通常の採用試験で見分けるのがなかなか難しいのですが、

最近起きた、よかったこと(感動したこと)を教えてください。

という質問を面接ですると、ネガティブマインドかそうでないのかを判別できたりします。

 



勉強のできる人だけでなく、一芸に秀でたいろいろな人を採用しています。そうしないと、同じような考え方の人ばかりになってしまいます。
by 松下 正幸



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