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任天堂の財務諸表に"ニンテンドースイッチ後継機"が隠れている?

この記事では、任天堂の財務諸表から"ニンテンドースイッチ後継機"を検証していきます。

任天堂の財務諸表に

 

 

任天堂の人気ゲーム機「Nintendo Switch」の後継機の発表が、今か今かと注目が集まっています。

 

2025年度中に"ニンテンドースイッチ後継機"を発表

現行機の「Nintendo Switch」は2017年に発売され、すでに7年以上経過していますので、機体のスペック的にも、そろそろ次世代機を出さないと、他社のゲーム機との性能差が大きく出てしまいます。

任天堂自身も2025年度中には、"ニンテンドースイッチ後継機"を発表するということを公言しており、

 

 

といったアナウンスを行っています。

2025年1月上旬現在、この5月のアナウンスから半年以上経つわけですが、その後の発表はなく、「今期中」と明言した2025年3月までカウントダウンが進んでいます。

 

任天堂の倉庫には"ニンテンドースイッチ後継機"が積まれている?

どのような機種になるのか、その内容は気になるところです。ネットニュースやYouTubeでは、製品と思わしき流出画像や、スペック等の予想などが流れていて、ここの記事では、それらに触れません。

新製品の発表、そしてすみやかに発売(過去の展開をみると、だいたい発表してから3ヶ月後に発売)ということを考えると、すでに任天堂の倉庫か何かには、"ニンテンドースイッチ後継機"が積まれ始めている可能性が高いです。

そこで、任天堂の財務諸表から、その存在を探ってみようと思います。

 

任天堂の財務諸表に"ニンテンドースイッチ後継機"が隠れている?

任天堂が公表している連結財務諸表の科目の一つに「棚卸資産」というのがあります。その内訳が公表されており、「製品」「仕掛品」「原材料及び貯蔵品」の細目での数値が公表されています。

たとえば、2024年9月末では、

  • 製品:149,991 百万円
  • 仕掛品:7,030 百万円
  • 原材料及び貯蔵品:107,134 百万円
  • 計(棚卸資産):264,155 百万円

となっています。

一般的に、

  • 「製品」は、その名の通り、製品です。現行のニンテンドースイッチなどの商品が該当します。
  • 「仕掛品」は、「製品」になる途中の状態のもの。
  • 「原材料及び貯蔵品」は、「製品」になる材料や、未使用の消耗品を指します。

 

過去約8年分ほどの数値を引っ張ってくると、こんな感じです。

 

  製品(百万円) 仕掛品(百万円) 原材料及び貯蔵品(百万円) 棚卸資産(百万円)
2016/3/31 36,300 30 4,102 40,433
2016/9/30 42,560 1,441 5,053 49,056
2017/3/31 35,824 117 3,187 39,129
2017/9/30 128,906 46 6,628 135,581
2018/3/31 129,483 63 12,248 141,795
2018/9/30 300,886 252 24,927 326,066
2019/3/31 99,918 795 34,756 135,470
2019/9/30 197,389 260 19,453 217,103
2020/3/31 71,815 19 17,158 88,994
2020/9/30 128,445 102 12,143 140,691
2021/3/31 70,544 3,718 12,554 86,817
2021/9/30 173,487 703 95,940 270,131
2022/3/31 96,301 69 107,812 204,183
2022/9/30 153,174 62 142,110 295,347
2023/3/31 182,837 153 75,637 258,628
2023/9/30 249,920 94 67,269 317,285
2024/3/31 89,638 77 66,270 155,987
2024/9/30 149,991 7,030 107,134 264,155

 

2017年に、現行のニンテンドースイッチが発売されてから、「製品」の金額の桁が一桁増えていて、大量に作り販売していたことを感じられます。

また2021年10月には、有機ELモデルのニンテンドースイッチが発売されています。その直前の2021年9月末の数値を見ると、「商品」が173,487百万円、「原材料及び貯蔵品」は95,940百万円と、前年よりも棚卸資産の金額が大きく、有機ELモデルのニンテンドースイッチを在庫として積み上げていたことがわかります。

 

 

さて、本題の"ニンテンドースイッチ後継機"。

"ニンテンドースイッチ後継機"は、すでに製品が作られて倉庫にあったとしても、「商品」という状態ではないので、「仕掛品」や「原材料及び貯蔵品」として計上されている可能性が高いと思います。2024年9月末の「仕掛品」は7,030百万円で、「原材料及び貯蔵品」は107,134百万円と、1年前と比べてかなり数値が増えているのがわかります。この中に"ニンテンドースイッチ後継機"があるのでしょうか?

 

仮に"ニンテンドースイッチ後継機"が、「原材料及び貯蔵品」107,134百万円にあるとして、

  • "ニンテンドースイッチ後継機"の定価:40000円
  • 資産額として認識する掛け率(%):10%

という条件としておくと、

原材料及び貯蔵品:107,134百万円
 ÷
"ニンテンドースイッチ後継機"の資産額(40000円×10%)
→2,678,350台


上結果では、約300万台の"ニンテンドースイッチ後継機"が、眠っている可能性があります。単なる数値遊びですが、"ニンテンドースイッチ後継機"の発売に向けて、準備等の動きはしていそうな感じです。

 


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