新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大の状況下、ベンチャー企業が取るべき行動は?
新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の影響が、まだまだ続いています。
今までの社会人生活を振り返ると、さまざまな有事を経験してきました。
- 2001年:社会人になりたての頃に、9.11が発生。
- 2008年:自分で起業したら、すぐにリーマン・ショックが起こる。
- 2011年:そして、その3年後に、3.11。
とくに自分自身で会社を立ち上げた以降に起きた有事は、経営環境の前提条件はこんなにも変わるのか、というのを身を持って実感させられました。
先が見えない状況では資金確保
まずは、手元資金の調達や支出の抑制を行う必要がでてきます。
テレワークや在宅勤務などによって業務継続ができるところはまだマシですが、業種業態によっては臨時休業や閉店を余儀なくされているところもあります。
事業活動が縮小となれば、当然のことながら、企業に入ってくるお金が減少します。
営業再開あるいは通常状態への復帰がいつになるのか、なかなか読めない状況です。こういう先が読めない状況では、まずは資金確保です。通常、事業経費の3ヶ月分の手元資金が理想とされていますが、こういうときは、確保できるだけ確保できると、安心です。(しかし、金融機関等がベンチャーに貸し出ししてくれるのかと言うと、そう簡単には。。。。)
資金の確保以外にも、支出の抑制というのもあります。出ていくお金を節すれば、その分、資金の余裕度が生まれてきます。
また、取引相手となっている企業も、自分のところのお金を守る行動に入るので、支出の抑制が起こります。そういうのが連鎖していくと、経済の循環が滞ってきます。
リーマンショックのときは、ほんとうにその滞りが半端なく、今回の新型コロナでも、同じような状況になる可能性が高いです
舵の方向転回が難しい大企業と、小回りの効く中小・ベンチャー企業
事業規模により、企業が必要とする資金量は異なります。
大企業は、図体を大きい分、支出も大きく、経常的な収入が途絶えると、事業運営に支障をきたすことが多いです。中小・ベンチャー企業と比べて、融資などの外部からの調達を行いやすいですが、意外と綱渡り的な資金も多く、その歯車が一つ狂うと、大型倒産ということも。
一方の中小・ベンチャー企業の場合、大手と違い、簡単には資金調達がしにくかったりしますが、事業経費で必要な金額が小さい分、資金の確保が済めば、別の方向に舵を取りやすく、小回りがきくと言えます。
また、ベンチャー企業には、こういう時期だからこそのビジネスチャンスを狙える時期でもあります。
こういう時期だからこそのビジネスチャンスの発掘
さきほど、大企業はじめとして、多くの企業で支出抑制というときに、従来お取引されていた会社さんから、もっと安い別の会社さんへと取引形態を見直される可能性があります。
こういうときこそ、ベンチャー企業にとってみれば、チャンスとも言えます。そこで、うまくスイッチング相手となれば、そのまま取引が定着という動きもあります。
わたしも、リーマンがあったからこそ、その時期にスイッチング商戦にのり、会社の事業領域を広げることができました。
「外出自粛」ということで、屋内で遊んでいたり、荒波が過ぎるのを静かに待つというのもありですが、こういう時期だからこそ、自社の企業価値を磨く時期だと思います。
もちろん、感染防止に注意を払いながらですが。