新任取締役の経営手帳

取締役のイロハ/ベンチャー・上場会社の経営/会社法などの法制度/時事話題

会社法改正で社外取締役が業務できるようになる?

会社法改正で社外取締役が業務できるようになるのかどうか。

 

会社法改正で社外取締役が業務できるようになる?

 

 

 

令和元年、会社法の改正

会社法の改正案が令和元年12月4日に国会で可決されました。

この新しい会社法が、いつから施行されるのかというのは、まだ決まっていませんが、公布の日から3年6月を超えない範囲内において政令で定める日とされています。

 

 

今回の会社法の改正の目玉

今回の会社法の改正で、大きな変更点はいくつかありますが、とくに個人的に注目しているのは、

  • 株主総会資料の電子提供
  • 取締役の報酬等
  • 業務執行の社外取締役への委託

という点です。

 

 

株主総会資料の電子提供

これはわかりやすい対応で、株主総会での資料を郵送せずに、インターネットでの公開で済ませることができるようになる内容です。ただし、引き続き招集通知は送らないといけないようです。

これだけインターネットが普及し、スマホやタブレットなどのネット閲覧状況が整備されれば、株主にネット上で見ていただくというのは当然の流れでしょう。

実際のところ、全株主に郵送しても、実際に読まれるのは全体の数%ぐらいでしょうから、総会のたびに、何千社もの会社が分厚い書類を郵送するというのは、紙の量の大幅な削減となり、環境という点でも、非常によいことだと思います。

しかし、このようなペーパーレス化が進むと、証券印刷関係の会社さん、株券の印刷がなくなり、招集通知関係の印刷がなくなり、という風にクライアント企業から印刷費が取れなくなる環境へ急速に突入し、かなり大変ですね。もっとも、ネット公開用のクラウドサービスで、利用料をとるような形態に移行するでしょうから、新たなビジネスのチャンスでもありますか。

 

 

取締役の報酬等

今回の会社法改正での目玉の一つになっている項目で、取締役の報酬等に関する手続や開示」について定められるらしいです。

しかし、改正案を見ても、具体的にどうなるのか、イメージしにくいです。

株主総会で報酬総額を決議していただき、取締役会で代表取締役に一任という、従来のやり方で、済んでしまうような気もします。今までも、年間1億円の役員報酬の場合は、個別開示をしたりといったことがされていましたし。

よくわかった点としては、「株式報酬等」として、行使価格ゼロ円のストックオプションや無償の株式報酬を付与できるようになるということ。

これは大きな進展かもしれませんね。

 

 

業務執行の社外取締役への委託

今回の会社法改正で、とくに関心があったのが、この「業務執行の社外取締役への委託」です。

しかし、改正案の内容を見て、ちょっとガッカリです。

簡単に内容をまとめると、

・社内取締役が会社の業務を執行することにより株主の利益を損なうおそれがあるときは、その都度、取締役会決議によって、業務の執行を社外取締役に委託することができる。

・上記の状況で、社外取締役が業務執行を行なっても、社外取締役の要件に反することにはならない(セーフ・ハーバー・ルール)。

ということになります。

簡単に言えば、会社の非常時に社外取締役へ業務を委託することができる、ということで、常時は不可ということです。従来の、会社の非常時には監査役が会社の代表となり対応する、というのと似たような感じでしょうか。

ちょっと、期待していたのと違う感もありますが、これはこれで社外取締役の責任が一つ重くなったということでしょう。

 

 

 



Copyright © 2016-2019 新任取締役の経営手帳 All Rights Reserved.



[関連サイト]
旅ノート | 落書きノート | トラベルPhoto | 趣味の飛行機 | 経営日記


このサイトでは、第三者配信による広告サービスを利用しています。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に応じた商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報 (氏名、住所、メール アドレス、電話番号は含まれません) を使用することがあります。

このサイトは、Amazon.co.jpなどを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムの参加者です。