今回は「目標16 平和と公正をすべての人」について見てみます。

SDGsには17の目標が定められています。
その一つである「目標16 平和と公正をすべての人」について見てみます。
SDGs 目標 16 公正、平和かつ包摂的な社会を推進する
国連の文章によれば、
- 腐敗が最も広がっている制度の中には、司法と警察が含まれています。
- 贈収賄や横領、窃盗、脱税は、開発途上国に年間およそ1兆2,600億ドルの被害を及ぼしています。これは、1日1ドル25セント未満で暮らす人々を少なくとも6年間、1ドル25セント以上で生活させることができる金額に相当します。
- 5歳未満児の73%は出生届の対象となっていますが、サハラ以南アフリカでは出生届率が46%に止まっています。
- 紛争被災地域には、小学校就学年齢で学校に通えていない子どもがおよそ2,850万人います。
- 法の支配と開発の間には、有意な相関関係と相互補強関係があるため、国内と国際の双方のレベルで法の支配を確保することが、持続可能な開発に不可欠となっています。
- 有罪判決なしに拘禁されている受刑者の割合は最近の10年間、受刑者全体の31%を占め、ほぼ横ばいとなっています。
上記のような状況に対して、「より平和で包摂的な社会を構築するためには、さらに効率的で透明な規制と、包括的かつ現実的な政府予算を導入する」ことが求められています。
各企業における「目標16 平和と公正をすべての人」の取り組み事例
大日本住友製薬株式会社
- 公正な事業慣行の推進
- コーポレートガバナンスの推進
- コンプライアンスの徹底
- CSR調達の推進
東京海上ホールディングス株式会社
- 利益相反取引の管理
日本ガイシ株式会社
- 各国、地域の法令やルールを守り、国際間の取り決めを尊重してコンプライアンスを徹底します
協和発酵キリン株式会社
公正な事業慣行
贈収賄の防止
医療機関等との透明性確保
適正な医薬品情報の提供
臨床研究の信頼性確保
調べてみて:「コンプライアンス」の徹底
この「目標16 平和と公正をすべての人」の目的自体は、「透明な規制の構築」「出生届制度の導入」という内容で、企業というよりは、国向けの目標です。
企業での取り組みににおいても、この目標を大きく掲げているところは少なく、「公正な事業慣行」「コンプライアンス」といった内容をあげる企業が多いように感じました。
仕事に対する前向きなモチベーションは、コンプライアンスにおいても最も重要だと考えています。
by 笹 宏行