今回は「目標15 陸の豊かさも守ろう」について見てみます。
- SDGs 目標 15 森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る
- 各企業における「目標15 陸の豊かさも守ろう」の取り組み事例
- 調べてみて:環境保全の取り組みと共通する点が多い
SDGsには17の目標が定められています。
その一つである「目標15 陸の豊かさも守ろう」について見てみます。
SDGs 目標 15 森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る
国連の文章によれば、
【森林】
- およそ16億人が、森林に依存して生計を立てています。その中には、約7,000万人の先住民が含まれます。
- 森林には陸生種の動植物と昆虫の80%以上が生息しています。
- 2010年から2015年にかけ、世界では330万ヘクタールの森林が失われました。農村部の貧しい女性は、共同利用資源に依存しているため、森林破壊による特に大きな影響を受けています。
【砂漠化】
- 26億人が農業に直接依存していますが、農地の52%は土壌荒廃による中程度の、または深刻な影響を受けています。
- 耕地の喪失は、かつてのペースの30倍から35倍の速さで進んでいるものと見られます。
- 毎年、干ばつと砂漠化によって1,200万ヘクタール(1分間に23ヘクタール)の土地が失われています。これは1年間で2,000万トンの穀物が栽培できる面積に当たります。
- 全世界で貧困層の74%が、土地劣化の直接的影響を受けています。
【生物多様性】
- 野生生物の密猟と密売は、依然として保全に向けた取り組みを損なっており、報告されている7,000種近い動植物の不正取引には、120カ国が関与しています。
- 確認されている8,300の動物種のうち、8%は絶滅し、22%が絶滅の危機にさらされています。
- 8万を超える樹種のうち、潜在的な利用可能性が検討されているものは1%にも達していません。
- 魚は約30億人に動物性タンパク質の20%を提供しています。わずか10の魚種で海洋捕獲漁業の漁獲高の約30%を占める一方、養殖漁業生産の約50%も10種で占められています。
- 人間が摂取する食料の80%以上は植物に由来します。コメ、トウモロコシ、小麦の3つの穀物だけで、エネルギー摂取量の60%を占めています。
- 開発途上国では、農村部の住民の80%にも上る人々が、基本医療を伝統的な植物ベースの薬に依存しています。
- 微生物と無脊椎動物は、生態系サービスにおいて鍵を握る存在ですが、その貢献度はあまり知られておらず、認識されることもほとんどありません。
上記のような状況に対して、「森林管理」「砂漠化対策」の取り組みが求められています。
各企業における「目標15 陸の豊かさも守ろう」の取り組み事例
大日本住友製薬株式会社
- 生物多様性への取り組み(大阪府岸和田市 大日本住友製薬の森)
- 希少な薬草の保護活動支援(宮城県岩沼市)
- 植林活動(中国)
- 日本経済団体連合会自然保護基金への協力(日本)
MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社
- 気候変動の緩和と適応に貢献する
- 自然資本の持続可能性向上に取り組む
- 環境負荷低減取組を継続する
東京海上ホールディングス株式会社
- マングローブ植林等による内陸淡水生態系保護
- マングローブ植林等による気候変動影響緩和
日本ガイシ株式会社
- 社有地の生物多様性保全を進めています
住友林業株式会社
- 責任ある木材調達
調べてみて:環境保全の取り組みと共通する点が多い
この「目標15 陸の豊かさも守ろう」は、森林管理と砂漠化対策に関する目標です。
緑系の環境保全に取り組んでいる内容を、この取り組みに関連づけている企業が多いように感じました。
砂漠では、教育のある人よりも何かのやり方を知っている人が必要だ。
by ピーター・ドラッカー