「意思決定」を失敗しないようにするための条件について、考えてみました。
- スーパーマンではない経営者
- 「意思決定」に適した時間帯
- 疲れてくると「死刑判決」が多くなる
- 朝型ワークは生産的?
- Googleが見つけた「曜日により頭の働き方が違う?」
- 「意思決定」は、火・水曜日の朝がオススメ?
「決断」をすることが、重要な仕事の一つである取締役。
スーパーマンではない経営者
迷いがない、すっきりとした判断ができる状態が理想ですが、現実は、雑念などいろいろと、頭に邪魔が入りがちです。
経営者も人間ですので、疲れている時があったり、仕事をしたくない時などがあったりします。
「意思決定」に適した時間帯
1日のうちで、頭がすっきりとした状態のときに「判断」することで、失敗しにくくなるかもしれません。
一般的に、午前中は、頭がすっきりとし、前向きの状態です。(ただし、前日に飲みすぎたりして、二日酔いのときは、この限りではありません。)
午後や夕方になるにしたがって、少しづつ判断が鈍くなります。いわゆる「決断疲れ」です。
スーパーマーケットなどのレジの近くに、細かい商材が置いてあるのは、これを利用したものということです。
買い物客の決断疲れを利用するため、わざとレジの近くに置かれたキャンディとスナック菓子
疲れてくると「死刑判決」が多くなる
決断というのは、RPGゲームのMPに似た感じがします。
朝起きた時は、このMPが高いのですが、物事をこなしていくと、だんだんとMPが減っていき、0に近づくと、単純作業しかできない、という感じです。
とある統計によると、こんな話があるようです。
ある調査研究は、裁判官の下す判決は彼らの最後の休憩時間からの長さに強く影響される事態を明らかにした。「我々は、決断を行う時間帯ごとに好意的な判決の割合が約65%からだんだんとゼロ近くにまで下落し、休憩後あっけなく65%近くに戻ることを見出した
本来は、中立が求められる裁判官の判断も、疲れてくると、その中立性が崩れてしまう、ということになります。
朝型ワークは生産的?
Steve Jobs亡き後、Appleの経営を引き継いでいる、トム・クックCEO。仕事は、なんと朝4時から始まります。朝4時に起きて、ランニングなどのワークアウトの後、メールなどの仕事の連絡をガンガンとこなすそうです。
朝型ワークとしての有名人には、以下のような人がいます。
- ドナルド・トランプ
- 田中角栄
- 御手洗冨士夫
- 村上春樹
「朝型人間 有名人」などと検索すると、いろいろと出てきます。
Googleが見つけた「曜日により頭の働き方が違う?」
Googleの社員が、人間の生産性に関して、こんなことを発表しています。
個人のエネルギーレベルには、週を通して波がある。エネルギーレベルにあわせて、従って計画するようにしよう。例えば次のようなスタイルを目指しましょう。
月曜日:週末にエネルギーを使ってしまっている――目標設定や整理、計画といった要求程度の低い仕事をスケジュールに入れよう。
火・水曜日:エネルギーのピーク――最も難しい課題に取り組もう。執筆やブレーンストーミング、創造時間を予定に入れよう。
木曜日:エネルギーが減退し始める――会議を予定に入れよう。とりわけ、コンセンサスが必要なときに。
金曜日:最低のエネルギーレベル――期限のない仕事、長期計画、関係構築をしよう。
そして、ここでも「午前中」を大切にしています。
1日のなかでも午後の決断疲れのサイクルに陥る前に、「創造時間」は常に午前中にもってこよう。午後の遅い時間は、より機械的な仕事のためにとっておこう。
「意思決定」は、火・水曜日の朝がオススメ?
失敗しない「意思決定」には「朝」がよろしいようです。そして、一番頭の働きがよいので、平日の中では「火曜日」と「水曜日」。
このタイミングが、ベストだということかもしれません。
ただ、こんな結果もあります。
一部の例では、意志力がそれほど限定されていないと信じていた人がとても骨の折れる作業の後(決断疲れの状態)で、より優れた結果を出した
人により、得意な時間帯があるようなので、そのときにパフォーマンスを発揮できるようにする、ということなのかもしれません。
朝起きたら
新しい日に感謝して、
それから何か建設的なことをする計画を立てなさい。
by チャールズ・シュルツ