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株主総会の議決権行使集計結果の読み方

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株主総会が終わったら、議決権行使の結果をチェックしましょう。

 

株主総会の議決権行使集計結果の読み方

 

 

株式上場企業は、株主総会を終えると、総会での議案の賛否状況を、臨時報告書として財務局に提出しなければいけません。これは速やかな提出が求められます。

提出された書類は、 社外の一般の方にも、EDINETというのWebサイトから、各企業のこの報告書を見ることができます。

 

 

EDINETとは「有価証券報告書等の開示書類を閲覧するサイト」

EDINETとは、以下のようなサイトです。

 

EDINET

Electronic Disclosure for Investors’ NETwork。

「エディネット」と読む

「有価証券報告書等の開示書類を閲覧するサイト」

 

「有価証券報告書等の開示書類を閲覧するサイト」と書いてあるように、有価証券報告書や大量保有報告書などを閲覧することができ、株式投資などを行う人は、お世話になることが多いサイトかと思います。

 

EDINETとは「有価証券報告書等の開示書類を閲覧するサイト」
EDINETのトップページ

 

EDINET(http://disclosure.edinet-fsa.go.jp/)のサイトへ

 

株主総会での総会議案の賛否結果も、このEDINETサイトで閲覧することができ、株主総会での決議内容と、決議の賛否状況がまとめられています。

こんな感じで公開されています。

 

f2017年6月20日開催のNTTドコモの第26回定時株主総会の決議結果一部<
NTTドコモの第26回定時株主総会の決議結果一部

  

「賛成」「反対」は、読んで字の如くの意味です。

「棄権」は、議案に、賛成・反対のいずれの意思表示をしなかったことです。

取締役の選任などは、各候補者の賛否状況まで公開されています。

 

 

より詳細な議決権行使集計結果

会社内部には、上記の臨時報告書での公開する内容以外に、どの投資家が賛成に投票したのかなどがわかります。これは、株式事務を取り扱う、信託銀行や証券代行で集計されています。

 

その内容を見ていて、気になったのが、「無効」「不統一行使」という単語です。

 

 

株主総会議決権の「無効」という分類

数は少ないのですが、何名か「無効」という分類されてしまっている株主がいらっしゃいます。

 

上述のように、賛成・反対のどちらにも票を投じなければ「棄権」となります。

また、議決権行使書面を返送(あるいはWebでの電子投票)しなければ、集計対象にはカウントされません。

どういう状態が「無効」となるのか?

 

調べてみると、
この「無効」というのは、議決権行使書面に、賛成と反対の両方をマークをしてしまった場合、これに分類されてしまうそうです。

 

よくみると、この「無効」となっているのは、「個人」の株主ばかりで、書面での提出がされたものです。

 

 

株主総会議決権の「不統一行使」とは?

また、こんな言葉も出てきます「不統一行使」。

信託会社の名義になっている株主で見かける状態です。

 

この「不統一行使」とは、保有している株全てを、同じ賛否にするのではなく、一部を別の方に投じたりすることです。

 

会社法で、定義されています。 

(議決権の不統一行使)

第313条 株主は、その有する議決権を統一しないで行使することができる。

2 取締役会設置会社においては、前項の株主は、株主総会の日の3日前までに、取締役会設置会社に対してその有する議決権を統一しないで行使する旨及びその理由を通知しなければならない。

3 株式会社は、第1項の株主が他人のために株式を有する者でないときは、当該株主が同項の規定によりその有する議決権を統一しないで行使することを拒むことができる。

 第3項をみると、その株主が機関投資家など他人のお金を預かり、運用していない場合、会社側は、この「不統一行使」を拒否することができるそうです。

 

 

機関投資家からの株主総会議案の賛否状況をチェックする

機関投資家からの株主総会議案の賛否状況をチェックすると、いろいろと見えてくることがあります。

 

以下のような感じで、集計するとチェックしやすくなります。

株主名 保有議決権数 賛成 反対
ABC XXXX XXX XXXX
XYZ XXXX XXX XXXX

 

株主総会議案の賛否は、ISSやグラス・ルイスなどの議決権行使助言会社が公表しているガイドラインなどをベースに、各機関投資家が票を決めます。

そのガイドラインにのっとり賛否を機械的に投じている機関投資家もいれば、一応の意思表示として、一部を「反対」としてくる機関投資家もいたり、機関投資家により行動が異なることが、その賛否状況を見ているとわかります。

 

 

機関投資家とのコミュニケーションが大事

機関投資家への個別訪問を行うと、ときどき総会議案に反対した旨とその理由を教えてもらえることがあります。

その理由を聞き、会社側としての宿題して真摯に向かい合うことが重要です。

会社提案の株主総会議案が否決されるというのは、 株主構成で機関投資家の比率が極端に高くない限り、あまり起こらないことですが、このようなコミュニケーションは大事だなと思います。

 

 



株主総会で「あれも駄目、これも駄目」と言われる。
by 重光 武雄(ロッテ創業者)



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